ねえ こんな日は話をしようよ
大きなあなたの手にひかれて
行った 銀色の海
波に消えた足跡を 比べていたね
いつかあなたのその足跡
たどっては 抜かしてく
海と空がまざる場所
ああ ふりかえるあなたの背中が
妙にちいさく感じて
そっと 掌のせてみたの
空に抱かれ飛ぶ鳥に 唄をならって
溶ける夕陽を惜しんでいた
もうすこし あの時を
思い出したいあなたと
転べばいつも
かわいた手さしのべて
傷をなめて 風をよけて
私を育てた
あなたの血が流れてる
たおやかにここを
あなたの娘でよかったよ
ありがとう だけどもう
今夜からは戻らない