ununk - 五七五で四季の歌 Part 2 Lyrics

海神や藻屑に笑まふ流し雛
抜きん出て風と戯る土筆かな
山桜一人ぼっちと酒宴かな
春眠や寝惚け眼に大目玉
慌て者尻丸出しの寄居虫かな

腹ペコで大合唱か燕の子
水無月やバージンロードのシンデレラ
夏祭り手乗りのヒヨコ便意かな
飛魚や命の火揺らぐ風の道
雲の峰山も萎縮す高さかな

天高し広場ジャグラーりんご五個
ハロウィンやイチャつくゾンビを睨む魔女
名月や星の王子か向こう傷
置き去りの命のバトンや流る鮭
肌寒や温もりの飢えに悶ゆ夜半

七五三青洟二本微笑かな
おでん屋やグデングデンの泣き上戸
夜鳴きそば独身貴族や啜る洟
空っ風無形無念の呻きかな
石仏や積雪を穿つ通り雨
空っ風嚔同時や水っ洟
凩や数ならぬ身の独りごと